稲光伸二『天使待ち』

1997年7月 稲光伸二『天使待ち』、スピリッツ21、コミックガンマ

 今更ながらビッグコミックスビリッツで短期集中連載されていた稲光伸二『天使待ち』。おお、久しぶりに見たこの稲光さん。増刊枠だったスピリッツ野望編の野望大賞(スピリッツの新人賞)の応募作『灰皿をもって』が多分始めての登場だったはず。ちょっと不良の入った女の子と彼女に恋する思い込みの激しい美術部の男の子のお話でした。で、この次に「スピリッツ21」に掲載されたのが、売れない勘違いロッカーが主人公の『うちの猫はピストルズが好き』(作・北沢未也、画・稲光伸二)。
 スピリッツ新人賞の応募者の中では園山二美の次に期待していた漫画家なのでその後どうしたのかと思っていましたが、どうやら復活の模様。今回の作品は結構評判がいいらしいんで、きっと次作も掲載される……よね。
 そういえば、スピリッツ21でやっていた入江紀子『のら』はどうなったんでしょう。ガンマがつぶれて、こちらの雑誌に移ってきたと思ったら、雑誌全体の方針が変わってしまうとは。
 という連想がはたらけば、もちろん「コミックガンマ」に載っていた作品もどうなったんだという気がしないわけでもないです。実質的な最終号に載った岩明均の描いた『デビルマン』をなんとかしてもう一度読みたい、読みたい。石川賢の描く予定だった「デビルマン」も。どこかの出版社にデビルマンアンソロジーとか作って欲しいなあ。

 これは1997年7月に当時私が作っていた漫画感想サイトに載せたものです。稲光さんは今でもスピリッツで描いていますし、デビルマンアンソロジーも全3巻で出ましたね。無事予想が当たったんで、再掲。